こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
ガラスコーティングを一般ユーザーもDIYで行える商品が多くなりました。しかし、ガラスコーティングの施工は、簡単なようでもちょっとした不手際で失敗に繋がってしまいます。
そこで、失敗したときのリカバリーにはどんな方法があるのか詳しく解説します。
内藤
そこで、実際にクルマを確認したら、確かに白く雲っている部分がボンネット上に見られたんです。
そこで、それは施工が失敗したんだろうと伝えたのですが、どんな状況の時に失敗が起きるのでしょうか。
社長
ガラスコーティングね。最近はDIYでもできる商品が増えたから、簡単にできると思って手を出す人が多いよね。
そのクルマは白く曇っていたのがわかるぐらいだから黒系のボディカラーかな?
内藤
社長
それじゃあ、なぜ失敗が起きるのか詳しく解説しよう。
クルマを洗車する時にもよくあることですが、カーシャンプーを行った後に水で洗い流すと洗い残しが見つかることがあります。
これと同じことがガラスコーティングでも起きることがあります。
このガラスコーティングの塗り残しが、施工ムラになります。この施工ムラを無くすには、ブロックごとに分けて、同一方向にコーティング剤を塗るようにします。
クルマは大きいので、広い面は誰でも施工できますが、ドアハンドルやスポイラーの裏側といった部分は、施工を忘れがちになります。
また、左右に同じようについているドアミラーなどは、両方施工したつもりで片方だけ忘れることがあります。
このようなミスを後で気が付き、施工ができればよいですが、そのまま忘れていると、塗り忘れが施工ムラになることがあります。
意外に多いのが施工後のふき取り残しです。拭き残しは施行後には気が付きにくいものですが、クルマを広い駐車場などで眺めたときに、拭き残しに気が付くことが多くなります。
この拭き残しは、ムラの原因となるので、施行後にはいろんな角度から、拭き残しがないか確認するようにします。
ボディへの光の当たり具合で拭き残しを発見しやすくなるので、日陰や日なたなど、クルマを移動させてよく確認しましょう。
ガラスコーティングをするのに、夕方から施工する人もいます。しかし、施工後から硬化までに時間がかかることが多いので、夜間に結露がつくことを考えると、夕方からの施工は止めたほうが良いでしょう。
せっかく綺麗にガラスコーティングの施工が終わっても、ガラスコーティングに大敵の水分が結露として付着すると、翌朝以降にムラとなって発見する事態になるでしょう。
ガラスコーティングの前には必ず洗車を行いますが、水分を綺麗にふき取ってから施工しなければ、トラブルの原因となります。
特に、ドアミラーの付け根や可動部分、ドアハンドルやエンブレム、そしてフューエルリッドなどには、表面の水滴だけ除去しても狭い隙間に水分が残っていることが多くあります。
こういった残った水滴が、ガラスコーティング施工中に垂れてきてトラブルを起こしますから、念入りに水分を除去しましょう。
内藤
社長
当然、これらの不具合はコーティングを一度剥離しなければだめだよ。
ユーザーの中には、くもった上からコーティングを再度施工すれば直ると思っている人もいるけど、これは大きな間違い。
艶がないからとその上から再施工すると、くもった部分をそのままコーティングするから全く意味がない。
ということで、剥離して再施工するしかないんだよ。
内藤
社長
ガラスコーティング剤の塗布が完了して間もない時に、ムラを発見することがあるでしょう。塗布が完了して間もない時に気が付けば、クロスで塗り伸ばせばムラが無くなります。
塗布してすぐの場合は、たいていこの方法でガラスコーティングのムラの解消ができます。
そのため、ガラスコーティングを塗布して間もない時に、全体にムラがないかよく確認することが重要になります。
ガラスコーティングは、塗布してからある一定の時間立たなければ完全硬化しません。それは商品にも異なりますが、6時間から12時間程度の商品がほとんどでしょう。
硬化時間についてはこちらの記事をご確認ください。
そのため、完全硬化前にムラを発見することができれば、剥離せずに修正が可能です。その方法は、ムラがある部分にコーティング剤を塗りこむ方法です。これでムラ取りできる場合があります。
しかし、コーティング剤をつけて拭いてもムラが取れなければ、残念ながらコーティング剤を剥離するしか方法はないでしょう。
ガラスコーティングが硬化したあとに、ムラなどの失敗があった場合は、一度コーティング剤を剥離しなければなりません。
ポリマー系のコーティング材であれば、専用のコーティング除去シャンプーで簡単に剥離できますが、ガラスコーティングはそういった商品がありません。
そのため、カー用品店で売られているポリマー除去シャンプーを使ってもガラスコーティングは剥離できません。
ガラスコーティングを剥離する方法ですが、一番確実なのは超微粒コンパウンドを使い失敗した部分をスポンジで磨くことです。
ガラスコーティングの被膜は非常に薄いので、超微粒コンパウンドでそれほど力を入れなくても簡単に剥離することができます。
超微粒コンパウンドは、カー用品店で売られている濃色車用の仕上げコンパウンドを使用するとよいでしょう。
磨き方のコツですが、超微粒コンパウンドをムラのあるボディに少量つけてからスポンジやクロスで磨きます。
この時に、あまり力を入れすぎないようにし、同じ場所を強く磨かない事です。コーティングの下は、塗装面ですからコーティングが剥がれると塗膜をコンパウンドで磨いてしまいます。
特に注意が必要なのは、ボディのプレスラインやボディの角の部分です。この部分はコーティングもそうですが、塗料も薄くしか乗っていませんから、強く磨きすぎると塗装が剥がれる恐れがあります。
基本的な磨き方は、20cm四方の大きさに小豆大程度のコンパウンドを塗布して磨きます。
磨いてコンパウンドが無くなり艶が出たら終了です。そして一度水をかけて親水(水がはじかない)するか確認します。もし親水しなければもう一度繰り返します。
コンパウンドは、水に濡れていても使用できるので、再度コンパウンドで磨くときには軽く水分を拭き取る程度で問題ありません。
通常のガラスコーティングでは撥水性となるため、水をかけると玉になりボディを水が転げ落ちるように流れます。
そのため、コーティングが剥離できたか確認するには撥水効果が無くなっているか確認する必要がありますが、それを親水しているかどうかで確認することができます。
ただし、親水性のコーティングの場合は、もともと水をかけると剥離後のような親水性のコーティングなので、一般ユーザーでは剥離ができているかの見極めは難しいでしょう。
内藤
社長
水垢とりシャンプーにはコンパウンドが含まれているからね。
でも、シリコンが含まれている商品は撥水するので本当にガラスコーティングが除去できているかわからないから、商品選びに注意しないとね。
内藤
社長
でも、基本はコンパウンドでの剥離だから、それを忘れちゃだめだよ。
内藤
社長
だからプロはポリッシャーなどを使って剥離するんだね。これらの理由からプロに任せたほうが良いこともあるよ。その辺を解説しよう。
ガラスコーティングの失敗で、剥離作業が必要となった場合、失敗した部分が狭い範囲であれば、自分でコンパウンドを使い研磨して剥離することも不可能ではありません。
しかし、水分がコーティングに閉じ込められ白く曇った場合などは、広範囲にわたって剥離が必要となるでしょう。
こうなってしまえば、手作業でコーティングを磨いて剥離するのはかなりの重労働になるほか、剥離残しも発生して再施工しても失敗を繰り返す恐れがあります。
そこで失敗した場合は、プロショップに依頼をしたほうが良いでしょう。
剥離作業は、カーコーティング専門店に相談するのが良いですが、自動車板金塗装工場でも相談に乗ってもらえるでしょう。
また、作業工賃はコーティング業者によって異なるので確認するのが一番です。
ただし、一般的に剥離作業を依頼する時にはガラスコーティングも依頼することがほとんどですから、軽自動車でも3万円前後、ミニバンやミドルサイズのSUVになると10万円前後となるでしょう。
内藤
社長
失敗したらドツボにはまる前に、プロに相談したほうが賢明という事だよ。
内藤
社長
そして、そこに書いてある施工の仕方を忠実に守る事。だいたい失敗するパターンは、施工途中で我流になることが多いからね。
それじゃあ、基本的な失敗しないための秘訣を解説しよう。
ガラスコーティングで成功させるためには、洗車から下地作りの磨き、そしてコーティング剤塗布までのルールを決めることが重要です。
ルールといっても堅苦しく考える必要はなく、常に同じ順番で作業をするという事です。
クルマの作業をするときには、高い所から低い所に順番に移動してくるようにすればよいでしょう。
屋根から始まりボンネット、トランクと作業を勧めます。そしてクルマのサイドを左右作業して一つの工程とするとよいでしょう。
ガラスコーティングを塗る場合、塗る順番と塗り方をどうするのか決めてから行いましょう。何となく塗ると塗り残しの原因となるのでここでもルールを決めるのが重要です。
ガラスコーティングのやり方についてはこちらの記事をご確認ください。
ガラスコーティングの施工は水分が付着すると失敗の原因に繋がります。そこで、施工すると決めたら、施工日の天気予報の確認を行い、晴れの日に施工するようにします。
ただ、晴れの天気でも急に雨が降ってくることも少なくありません。雨が降ってきたときにコーティングを施工中の場合は、直ちに屋根の下にクルマを移動するようにします。
また、夜間から早朝にかけて結露がクルマのボディに付着する時期では、夜間に夜露がクルマにつかないように屋根の下にクルマを移動するか、ボディカバーをかけておくとよいでしょう。
ただしボディカバーをかけるときに、カバーでボディの表面を擦らないように注意することと、カバーで覆われると乾燥に時間がかかるので、翌朝には直ぐにカバーを外すようにします。
屋根もボディカバーも用意できない場合で雨に濡れてしまった場合は、雨が上がった後にクロスで優しく雨水を拭き取ります。この時に白く曇っていなければ問題ないでしょう。
出来る限り天気の良い日に施工することが、失敗しない秘訣であり、少しでも雨や水滴がつく危険があるなら日程を変更するようにしましょう。
内藤
社長
でもプロだって施工の途中で失敗することがあるから、リカバリーの方法を知っていることも大切だよ。
でも日本ライティングで販売しているガラスコーティングは、他社製より乾燥が遅いんだ。
つまり遅乾性のガラスコーティングなんだよね。これはムラなど発見した際にリカバリーしやすいことにつながってるんだ。
ガラスコーティングを一般ユーザーでも手軽にできる商品が多くなりました。施工が簡単であることが理由の一つですが、失敗も隣り合わせにある事も忘れないようにしなければなりません。
失敗からのリカバリーは、一般ユーザーでも頑張ればできる事には間違いありませんが、ある程度の集中力と忍耐力も必要となります。
自分で出来ないと分かったら潔くプロに相談することが被害を拡大させないことにもつながります。